血液系のがん 術前・術後の運動療法とトレーニングについて
血液系のがんと運動療法の関係
血液がんは、白血病・リンパ腫・多発性骨髄腫などを含み、治療では化学療法、放射線療法、骨髄移植などが行われるため、倦怠感や筋力低下、免疫力の低下、貧血、ストレス、不眠などの症状が現れやすくなります。しかし運動療法はこれらの症状に対して非常に有効であることが明らかになっています。
まず、運動を行うことでがん関連疲労が軽減されるだけでなく、全身の筋力・持久力が向上し、骨や心肺の健康が促進されます 。例えば、有酸素運動や筋力トレーニングを週に数回行うことで、活動量が増加し、日常生活の自立度や体力維持に役立ちます 。
また、運動は精神面への良い影響も大きく、うつ症状や不安感の改善、睡眠の質向上、QOL(生活の質)の向上にも寄与すると報告されています。さらに、最近の研究では、筋力トレーニングが自然免疫細胞や抗体治療の効果を高める可能性も示されており、治療効果や免疫機能改善への貢献が期待されています。
特に骨髄移植や長期ステロイド治療後など、身体機能が著しく低下している時期こそ、入院中や療養中でも適度な運動(例:ベッドエクササイズ、短時間ウォーキング)は安全かつ効果的であるとされています。
ただし、血液検査で貧血や血小板減少がある場合などは、医師・理学療法士と相談しながら、体調に配慮したプログラムを作成・実践することが重要です。


運動療法の効果
■ 代謝機能・循環機能の改善
有酸素運動や筋力トレーニングにより基礎代謝が向上し、全身の血流やリンパの循環も促進されます。
■ 筋力・体力の維持や増強
長期間の安静や治療によって衰えた筋力を回復させ、疲れにくい体をつくります。
マイオカインという物質を促しがんの再発や転移を抑えます。
■ 姿勢の改善と体幹の安定
手術や治療による体力低下を防ぎ、日常生活への早期復帰をサポートします。特に体幹を鍛えることで、姿勢の改善や内臓の位置を正しく保つ効果が期待できます。
■ 精神的ケア
定期的な運動は、うつ症状や不安感を軽減し、前向きな気持ちを支えます。
club LOHASでの主なプログラム内容
当スタジオでは、医療・リハビリの専門知識に基づいた運動療法を提供しています。
姿勢改善と体幹トレーニング
・ストレッチや簡単な体操で柔軟性や転倒予防を強化
・関節可動域を広げ、関節の動きをスムーズにしQOL向上を支援
有酸素運動
・軽運動やリズム体操などで、心肺機能と全身の代謝を促進
・治療中の倦怠感軽減や免疫の活性化に寄与。
軽負荷の筋力トレーニング
・骨量維持や筋力アップによって日常動作を支援。
・ピラティスを用いて上下半身のバランスを整えるプログラム
呼吸法とリラクゼーション
・深い呼吸と軽い体操を組み合わせて、自律 神経を整えます
・不安感の軽減や睡眠の質向上も期待できます

安心・安全のサポート体制
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医療資格者からのプログラムを提供
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スタート前に個別カウンセリングを実施
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痛みや体調に応じた調整が可能
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少人数・予約制での実施(プライバシー配慮)
対象の方
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白血病・リンパ腫・多発性骨髄腫など血液がんと診断された方
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化学療法や骨髄移植治療中・術後の方
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筋力低下・倦怠感・精神的ストレスに悩む方
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姿勢が崩れた方
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体力を少しずつ戻していきたい方
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日常生活の動きや睡眠の質に不安がある方
FAQ
よくある質問
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Q. リンパ浮腫があるのですが、運動して大丈夫ですか?A. リンパ浮腫に配慮した運動内容を提供しています。症状に応じた運動負荷で無理なく行います。
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Q. グループでの参加が不安です…A. 個別対応も可能ですので、安心してご参加ください。
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Q. 術後すぐでも運動して大丈夫ですか?A. 医師の許可があれば可能です。体の状態を見ながら安全なメニューをご案内します。
