大腸がんの術前・術後の運動療法とトレーニングについて
大腸がんと運動療法の関係
大腸がんの治療では、主に手術と化学療法が行われ、術後には筋力の低下、体重減少、倦怠感、排泄機能の変化、リンパ浮腫など、身体機能のさまざまな低下がみられます。これらは日常生活に支障をきたし、再発への不安も加わるため、心身の両面でのケアが必要です。近年では、術後の運動療法が再発予防や生存率向上に寄与する可能性が報告されています。有酸素運動や軽度の筋力トレーニングを取り入れることで、体力や筋肉量の維持、腸内環境の改善、精神的な安定など多面的な効果が期待されます。また、術前から運動を取り入れる「プレハビリ」も術後の回復促進に有効です。個々の体調や症状に合わせた安全なプログラムを継続することで、生活の質(QOL)向上につながります。


運動療法の効果
■ 骨盤底筋の強化
直腸手術後は、肛門を締める筋肉の作用が弱くなるため便が漏れやすくなります。骨盤底筋運動を行うことで、便失禁や尿漏れの改善が期待できます。
■ 体幹と姿勢の改善
手術や治療による体力低下を防ぎ、日常生活への早期復帰をサポートします。特に体幹を鍛えることで、姿勢の改善や内臓の位置を正しく保つ効果が期待できます。
■ 腸の蠕動運動促進
腹式呼吸や体幹ねじり運動などにより、腸の動きを活発にし、便秘の解消や排便のリズムを整える効果が期待できます。
■ 精神的ケア
定期的な運動は、うつ症状や不安感を軽減し、前向きな気持ちを支えます。
club LOHASでの主なプログラム内容
当スタジオでは、医療・リハビリの専門知識に基づいた運動療法を提供しています。
骨盤底筋トレーニング
・尿漏れや便失禁の予防・改善を目的としたトレーニング
・体幹の一部を強化することで姿勢の改善
有酸素運動
・ウォーキングやリズム体操などで、心肺機能と全身の代謝を促進
・運動強度は個別に調整
軽負荷の筋力トレーニング
・小さなダンベルやセラバンドを使った無理のない筋トレ
・上半身と下半身のバランスを整えるプログラム
呼吸法とリラクゼーション
・深い呼吸と軽い体操を組み合わせて、自律神経を整えます
・不安感の軽減や睡眠の質向上も期待できます

安心・安全のサポート体制
-
医療資格者からのプログラムを提供
-
スタート前に個別カウンセリングを実施
-
痛みや体調に応じた調整が可能
-
少人数・予約制での実施(プライバシー配慮)
対象の方
-
大腸がん診断された方
-
大腸がん手術後の方(術後1ヶ月~数年)
-
排便・排尿に不安がある方
-
姿勢が崩れた方
-
体力を少しずつ戻していきたい方
-
気持ちの落ち込みや不安を感じている方
FAQ
よくある質問
-
Q. リンパ浮腫があるのですが、運動して大丈夫ですか?A. リンパ浮腫に配慮した運動内容を提供しています。症状に応じた運動負荷で無理なく行います。
-
Q. グループでの参加が不安です…A. 個別対応も可能ですので、安心してご参加ください。
-
Q. 術後すぐでも運動して大丈夫ですか?A. 医師の許可があれば可能です。体の状態を見ながら安全なメニューをご案内します。
