肺がんの術前・術後の運動療法とトレーニングについて
肺がんと運動療法の関係
肺がんの治療には、手術(部分切除・肺葉切除)、化学療法、放射線療法、免疫療法などが組み合わされることが多く、呼吸機能低下、筋力減少、倦怠感、息切れ、不安・抑うつ、生活の質(QOL)の低下などが起こりやすいことが知られています。そのため、術前・術後の運動療法は心身の回復を強力に支える手段として注目されています。特に、術前から軽いウォーキングや呼吸トレーニングを行う“プレハビ”は、術後の回復をスムーズにし、筋力や持久力の低下を抑制する効果が明らかになっています。術後も有酸素運動やレジスタンストレーニングを継続することで、活力の回復や生活動作の自立につながります。さらに、運動は抑うつや不安、睡眠障害の改善に寄与し、心身のQOLや自己肯定感の向上にも効果的です。患者様の体調・検査データ・呼吸状態に基づき、安全性を最優先にプログラムを構築し、リハビリ専門職と連携を取りながら運動を継続していくことが重要です。


運動療法の効果
■ 呼吸機能・持久力の回復
呼吸筋を使ったトレーニングと有酸素運動により、肺活量・呼吸効率が改善し、息切れ軽減と心肺持久力の向上が期待できます。
■ 筋力・体力の維持や増強
長期間の安静や治療によって衰えた筋力を回復させ、疲れにくい体をつくります。
マイオカインという物質を促しがんの再発や転移を抑えます。
■ 姿勢の改善と体幹の安定
手術や治療による体力低下を防ぎ、日常生活への早期復帰をサポートします。特に体幹を鍛えることで、姿勢の改善や内臓の位置を正しく保つ効果が期待できます。
■ 生存率・再発リスクへのプラス効果
体力や筋力、心肺機能の向上は治療耐性を高め、全がん種患者での死亡リスク低下(最大46%減)とも関連し、特に肺がん患者にも恩恵がある可能性があります。
club LOHASでの主なプログラム内容
当スタジオでは、医療・リハビリの専門知識に基づいた運動療法を提供しています。
リハビリ
・術後に失われた可動域の改善
・医療従事者が指導するpilatesによる姿勢の改善
有酸素運動
・ウォーキングやリズム体操などで、心肺機能と全身の代謝を促進
・運動強度は個別に調整
軽負荷の筋力トレーニング
・小さなダンベルやセラバンドを使った無理のない筋トレ
・ピラティスを用いて上下半身のバランスを整えるプログラム
呼吸法とリラクゼーション
・深い呼吸と軽い体操を組み合わせて、自律神経を整えます
・不安感の軽減や睡眠の質向上も期待できます

安心・安全のサポート体制
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医療資格者からのプログラムを提供
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スタート前に個別カウンセリングを実施
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痛みや体調に応じた調整が可能
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少人数・予約制での実施(プライバシー配慮)
対象の方
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肺がん診断された方
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肺がん手術後の方(術後1ヶ月~数年)
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息切れ、倦怠感、筋力低下にお悩みの方
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姿勢が崩れた方
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日常生活を自力で送れるようになりたい方
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不安感や睡眠の質低下に悩む方
FAQ
よくある質問
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Q. リンパ浮腫があるのですが、運動して大丈夫ですか?A. リンパ浮腫に配慮した運動内容を提供しています。症状に応じた運動負荷で無理なく行います。
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Q. グループでの参加が不安です…A. 個別対応も可能ですので、安心してご参加ください。
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Q. 術後すぐでも運動して大丈夫ですか?A. 医師の許可があれば可能です。体の状態を見ながら安全なメニューをご案内します。
